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新事業への挑戦/モーター自動検査装置

モーター製造ライン用自動検査装置

小型モーターの自動検査とマルチエンジニア

モーター製造の会社で設計開発などを15年間経験したエンジニアが開発した検査装置です。設計経験はブラシレスモーターやファンモーターだけでなく、スイッチング電源、充電器、さらにはモーター製造ラインの立上げにも参加してモーター製造現場の事もよく知っています。技術的には、モーターに詳しいだけでなく、電子回路の設計からプリント基板のアートワーク、メカニカルな設計、検査プログラムの開発まで一人で出来ます。検査装置を設計する上で一番重要なのは、検査する相手の事をどれだけ知っているかです。モーターの事をよく知っていれば、どの部分をどれくらいの精度で測れば十分かの判断が出来るので、無駄のない設計ができます。中小企業ではエンジニアの人数も限られるので一人で色々な技術を持つことと、対象分野を絞ることで開発品の流用がしやすくなり、一度開発したものを他の現場でも使用できます。当社では、エンジニアは電気、機械、プログラムの複数の技術を持ったマルチエンジニアになることを推奨し、モーター製造ラインの検査装置に特化することで開発効率を高めています。

自動検査と生産ラインの停止からの早期復旧

ユーザーが自由に設定した検査内容に従って、1項目ずつ検査して判定を進めて、合格なら緑色、不合格なら赤色とブザーで表示され、不良の項目が何なのか一目でわかります。全ての検査が終了して、設定した検査項目全てが合格なら、総合判定は合格です。また不良の項目が出た段階で以後の検査項目をスキップして検査時間を短縮することもできます。画面の右側には、電流や信号の波形が表示されているので、不良になった時に不良解析にも役立ちますし、波形の形を人間が目視で確認するといった検査にも使用できます。製造ラインでの生産は、1台の検査時間もさることながら不良が発生した時の不良を解析する時間も重要です。生産ラインが停止すると莫大な損失が発生しますので、生産ラインを早期に復旧するための工夫も盛り込んでいます。モーターの不良の原因を解析して対策を講じることも重要ですが、検査装置自体も故障することがあります。海外の工場で壊れると日本まで輸送すると時間がかかるので、回路に使っているICはソケットにより取り換えることが出来るようにして、現地の人による交換での修復を容易にしています。こうした装置設計は、自分で回路やパターンの設計が出来ることで可能になります。故障した装置が早急に復旧すると生産ラインが稼働を始めるので、また利益を生み出すことができます。

マニュアル測定による測定条件の最適化と不良の解析

自分でモーターを開発してきた経験から、モーターの試作品を開発する時にはこういう機能が欲しいと考えて作った装置です。開発現場での不良の解析ではオシロスコープによる波形の解析が欠かせませんので、オシロスコープの機能を装置に盛り込んでいます。自動検査で使用する全ての検査は、まずマニュアル検査で波形を観測します。そこで測定条件が正しいか、その測定条件で測定された波形が正しいかを確認してから、自動測定でその測定条件を使用します。マニュアル測定の一番の目的は、測定条件が正しいかどうかを波形で確認することです。また最近は製造現場が海外に移っているので、問題が出てもすぐに駆け付けることもできません。海外からこうした波形をスクリーンショットで送ってもらえれば、専門家が見れば解決の糸口が見つかる場合もあります。問題を解析するためには、現物をよくみることであり、製造現場の問題解決では3現主義という考えがあります。「現場」「現物」「現実」の3つの「現」を重視し、机上の空論ではなく実際の状況に基づいて問題解決を図るという考え方です。製造ラインでの不良問題を早く解決することが利益を生み出すための一番の方策と考えています。

検査装置技術はストロー製造ラインにも応用

シバセ工業の本業は、プラスチックの薄肉パイプであるストローです。ストローは、溶けたプラスチックを筒状の金型から押し出して作りますが、肉厚が薄いので直径が変動しやすいのが難点です。ストローの直径の変動を検査するため、モーターの検査装置の技術を応用してストローの外径検査装置を開発しました。CCDレーザーセンサーをストローの製造ラインに配置して、リアルタイムで直径の変動が見れる装置で、波形を見ながら直径を調整する装置です。センサーを取り換えれば、モーター以外の装置も検査できますし、電子回路からプリント基板、メカ設計からプログラムまで自社で開発できるエンジニアがいます。しかし、当社の設計できるエンジニアは少ないので、開発業務をモーターに絞りました。大企業なら、電気設計・機械設計・プログラマーなど専門分野の数名のエンジニアが一緒に開発にあたりますが、中小企業の当社では一人で何役もできるマルチエンジニアを目指しています。開発が一人で出来ることで、打合せが不要になり設計や問題解決が早くなります。将来的にエンジニアに余裕が出来てくれば、色々な分野の検査装置の開発に進んで事業も拡大できるでしょうが、専門という強みを失いかねないので、今はニッチトップである「製造ラインの電気検査装置のトップ」を目指します。ストローも薄肉プラスチックパイプという分野ではニッチトップであり、「工業用ストロー」「医療用ストロー」という分野を確立しました。

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