マルチエンジニアを目指せ(シバセ工業社長による朝礼)
2026年8月17日の読売新聞オンラインの記事に西和彦氏(70歳)の記事が載っていました。
~2026年8月17日「読売新聞オンライン」の記事より~
●なぜ日本はソフトウェアで後れを取っているか? 答えは・・・元MS副社長「ハードを作らなくなったから」西和彦氏●
私はパソコンのハード(機器)とその中に入るソフトウェアの両方を作ってきた。両方が分かるからこそ言えるが、現在、日本がソフトで後れを取っているのは、ハードを作らなくなったからだ。
日本メーカーは以前はテレビもパソコンも作っていたが、中国などとの価格競争に負けて作らなくなった。携帯電話は多くのメーカーが作っていたが、スマートフォンは作らなくなった。
ハードはソフトとの相互作用で成り立っている。機器の能力が高まれば、それを生かしていいソフトができる。機器を作らないとソフトのことも分からなくなる。
日本はものづくりの力は世界トップクラスだが、ソフトは普通(レベル)だ。ハードを作る力を生かしてソフトの力も引き上げるべきだったが、日本メーカーは作らないことを選んだ。ソフトが弱くなったのはハードを作らなくなったことが原因だろう。
日本がゲームの分野で強いのは、任天堂やソニー系がゲーム機というハードを作っているからだ。ソフトで負けないようにするにはハードを作り続ける必要がある。
(中略)
「このままでは日本がさらに後れを取ってしまう」と危機感を抱き、世界で通用するソフトとものづくりの技術者を育てるため、新しい大学の設立に向けた準備を進めている。
今の日本の教育は多くの科目を満遍なくできることを求めすぎて、技術という一芸に秀でた人材が埋もれてしまっている。私が技術者としてパソコン産業の創造に挑戦したのは20代だった。新しい大学で、次の時代を担うような「本物の技術者」を育てたい。
にし・かずひこ
早大在学中にコンピューター情報誌などを発行するアスキー出版(後のアスキー)を創業。
1970年代~80年代に米マイクロソフトで副社長を務めた。
東大IoTメディアラボラトリーのディレクターなどを歴任し、現在は2029年に開学予定の日本先端工科大学(仮称)の設立に向けた準備を進める。
70歳。
私は西和彦氏と同年代で、パソコンの創成期から西氏の創刊したコンピューター情報誌のアスキーなどを読み漁り、大学の頃から電子回路を自作し、BASICなどのプログラムを勉強して、雑誌に載っているゲームのプログラムを本を見ながら自分で打ち込んでゲームを楽しんでいました。私もハードとソフトの両方をしていたので、西氏の考えはよくわかります。当社のホームページに「当社では、エンジニアは電気、機械、プログラムの複数の技術を持ったマルチエンジニアになることを推奨し、」と書いています。ソフトだけ、ハードだけ、機械だけ、電気だけという偏った技術では、競争に負けてしまいますので、複数の技術を持つマルチエンジニアになることを推奨するわけです。人数の多い大企業なら技術でも分担制度は効果があります。しかし、中小企業が大企業に後れを取らないためには、マルチな技術を持つ人材が必要なのです。

