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2026.10.27コラム

工業用ストローの戦略(シバセ工業社長による朝礼)

 下請の事業では、親会社からの注文が減ると経営に大きな影響が出ます。シバセ工業は創業時は素麺の会社でしたが、同業者が多い業界であったために競争に負けてしまいました。2代目の社長は、事業をストローに変えて大手乳業メーカーのストローの下請けになりましたが、下請けの事業は、親会社からの注文に左右されるので、3代目の私の代になった時に親会社からの注文が無くなりました。そこで親会社に代わる取引先を見つけるために、2001年にホームページを立ち上げました。

 ホームページを立ち上げると、ストローを飲むために使うのでなく、こういう使い方をしたいという話が入るようになります。最初は「飲料用以外」と呼んでいましたが、数が増えてきたことで呼び名を「工業用ストロー」としました。その後、医療関係も増えてきたので「医療用ストロー」という呼び名も追加しました。工業用・医療用とも使い方は「飲む用途」ではなく、一般的には「パイプ又はチューブ」という分野になりますが、「パイプ」では競合が多いので、競争相手の少ない「ストロー」という呼び方にしました。競争相手が少なければホームページの検索順位は上位に来やすくなります。また、メディアにも取り上げられ易くなります。

 ただ、工業用ストローと言っても飲料用ストローの固定概念が強すぎてイメージしにくいので、実際に注文が来たものをホームページに掲載することでどんなものが工業用ストローなのかを紹介しました。アイデアのヒントがあると、人間は思いつきやすくなります。現在では、ホームページだけでなく、チラシや冊子を作ってDM等で全国に配布してアイデアを集めています。



商売で一番難しいのは、どうやって売るかです。いくら良い製品でも売れなければ1円にもなりません。そこで工業用ストローでは「アイデアは、自分たちで考えない」ようにしています。アイデアを自分で考えると自分で売りにいかなければなりません。お客にアイデアを考えてもらえば、お客は必要だから思いついたのですが、ストローを作ることはできません。ストローを作れる会社は日本では少なくなりましたし、高精度の薄肉樹脂パイプとなると、日本では当社くらいしか作れませんので、注文は確実にきます。ただ、どれも今まで無かった商品ですので、市場はありません。売上を増やすには、その業界の会社を調べて売込みに行きます。それぞれのアイデアは困りごとから始まっていますので、その業界には同じような困りごとを感じている人はいるはずですし、すでに使用された実績もあるので採用は早くなります。

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