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2026.10.28コラム

飲料用ストローの戦略(シバセ工業社長による朝礼)

 下請企業として親会社からの注文が無くなった時、次はどうするかを考えました。まずは自分達の持っている武器には何があるかを考えた時に、ストローの設備と工場と経験豊かな社員があります。無いのは営業だけと考えて、まずは営業の経験者を1人採用しました。下請けをやっているときに必要無いのが営業と開発です。親会社から言われたものを言われた数量だけ作ればよいので営業する必要はありませんし、自社製品の開発も必要ありません。下請けの会社にとっては一番の金食い虫は営業と開発ですので、これらが無ければ利益はでます。しかし、親会社からの注文が無くなると、営業と開発の無い会社はすぐに倒れてしまいます。

 次に下請からの脱却を目指してストロー業界の状況を確認しましたが、ストロー業界は輸入ストローが9割を占めるようになっていて、そのために日本でストローを作っている会社は少なくなっています。ストローは、昔から形が変わりませんので開発も不要です。顧客は昔多かった個人喫茶店が減り、代わりにコーヒーチェーン店などが増えた事で、同じものを大量に安くできる輸入ストローが増えて価格も下がったことが日本のストローメーカーが減った原因です。

 最近はストローの色も赤や緑などカラフルになり、食材の多様化でタピオカジュースなどストローの太さを食材に合わせて変えるなど多品種になっています。しかし、多品種になると輸入ストローでは短納期で対応できません。輸入品は船便になるので再入荷まで時間がかかりますし、

在庫のスペースも必要で、多種類にして売れ残ると損失になるので、種類は絞らざるを得ません。ここが日本で製造するメーカーの狙い所で、小ロット・多品種・短納期の特徴で、日本で製造しても利益の出る価格で販売します。お店側は自分たちの販売する商品の差別化戦略を考えて、輸入ストローより価格は高いが、小ロット・多品種・短納期の日本製ストローを買ってくれるところも1割程度はいます。全体の1割でも競争相手がいなければ中小企業には十分です。


ストローの太さは食材のため、長さはカップのため、色は雰囲気を楽しむためです。シェイクやタピオカなどの商品でお店が儲かればストローが売れます。


2018年にプラスチックごみ問題が起きて、ストローが悪者にされました。シバセ工業では、その時でも豊かな生活と環境保護の両方に一番適しているのはプラスチックとの信念で通しました。現在は、さらに環境によいバイオマスストローも販売しています。

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